荒川のワンドと周辺河畔林の保全について国交省へ申し入れ
 トミヨの生息地である荒川下流の河畔林の一部が、近頃、伐採されました。
荒川の河畔林内のタンポ(ワンド)には、トミヨがわずかに生息しています。生物の生息への配慮がなされていない河畔林の伐採が継続・拡大すると、ワンドの消滅や環境変化により、荒川のトミヨが絶滅してしまうことが危惧されました。トミヨ以外にも、荒川の河畔林やワンドには貴重な生物が生息していることが明らかになっています。

 そこで、荒川河川環境保全モニターが、2009年4月17日(金)に国土交通省北陸地方整備局羽越河川国道事務所を訪れ、申し入れを行いました。この申し入れには、イバラトミヨ・水芭蕉の会と生物多様性保全ネットワーク新潟の会員も随行いたしました。

 羽越河川国道事務所では、五十嵐荒川出張所長、関係課長ら5名が応対されました。
 会合では、荒川のワンドや河畔林には、トミヨをはじめとして、貴重な生物が多く生息していることから、ワンドや周辺河畔林を保全して欲しい旨の申し入れを行いました。その後、トミヨなどの生息生物の特徴や河川整備の今後の方向性などの情報交換を行いました。
 会合の後には、現地視察も行いました。トミヨの生息地では、産卵間近のトミヨが3個体採捕され、荒川のトミヨはまだ絶滅していないことが確認されるなど、河畔林やワンドの現状の確認を行いました。

 今回の会合を通じて、羽越河川国道事務所側から、1)貴重な意見が聞け、ワンドや周辺河畔林の保全の重要性がわかって得るものが多かった、2)今後の管理方針については部内で検討する、3)旭橋の建設については20日の新潟県村上地域振興局との会議の席でも今日のことを踏まえて話し合いをする、4)ワンド・河畔林の改変については工務第一課長と荒川モニターが窓口となって話し合いを行っていくとの方針が示されました。

▲発達した卵を持ったトミヨのメス個体

▲河畔林が伐採されたワンドの状況を確認
2009年4月22日掲載

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