荒川のトミヨや生息環境を学ぶ 〜荒川自然再生事業現地検討会〜


 新潟県の下越地域を流れる荒川には、トゲソの仲間であるトミヨが生息しています。荒川では、「たんぽ」(湧水のあるわんどの呼称)にトミヨが生息していますが、「たんぽ」が消失し、トミヨが絶滅の危機に瀕しています。
 国土交通省羽越河川国道事務所では、「たんぽ」の保全や創出を目指して平成22年度に「荒川たんぽ保全・創出検討会」を立ち上げました。検討会には、イバラトミヨ・水芭蕉の会や生物多様性保全ネットワーク新潟も参画し、当会の樋口理事も委員として取り組みに対する検討を行っています。

 検討会の意見を受け、平成23年度からは保全される「たんぽ」でのトミヨの生態や環境調査が行われるとともに、過去に「たんぽ」が存在した場所で再生事業が行われます。事業の成果を高めるため、トミヨの生息状況や創出予定箇所を理解する現地検討会が、平成23年6月9日(木)に実施され、樋口理事も検討会に参加しました。

 検討会では、保全される「たんぽ」でのトミヨの繁殖状況調査を見学し、トミヨの営巣場所や現地の状況を把握しました。そして、過去に「たんぽ」があった再生予定箇所に向かい、現地の状況を見ながら再生に向けて今後必要なことを検討しました。
 その後、トミヨの生息環境や飼育状況をより深く理解するために、三面川に向かいました。三面川では、トミヨの生息地を見学し、荒川とは少し異なる環境でも生息できることを学びました。また、イヨボヤ会館のご協力により、トミヨの飼育状況を見学し、90cm水槽でも営巣が可能を知りました。
 今後、自然再生事業が本格的に実施されますが、今回行われた現地検討会の成果をもとに、自然豊かな荒川になることを期待しています。

▲トミヨの営巣状況の観察

▲トミヨの営巣状況の観察
2011年6月19日掲載

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